せいきまつなしゃべり

このブログは、社会から遮断された生活を送ってきたアウタサイダー達へ送る 厳しさや社会での生き方のノウハウを愚民である私がレクチャーする日記です。今日も明日も割り箸の一本でカレーライスを食べたいです。そんな生活が出来ているあなたはどうぞこのブログからは回れ右してください。肉体労働者、SNS皆無者、チーマー、カラーギャング、砂糖と塩の区別がつかない若者達へ送るレクイエムです。

恩義って何さ

デスペラーダへ着いた。

 

前に訪れたときと変わらず、人っ子一人もいない。

 

こんな街で、何を今更。

 

「おぃ、おまえら起きろ!」

 

ドレアムは、デスペラーダの中心街へ向かいそう、声を張り上げた。

 

誰も居ないこんな場所で何を叫んでるんだ。

 

がさっがさ、ゴロゴロ。

 

ふと、壊れた建物からピンポン玉が転がってきた。

 

「おれだ、ドレアムだ。人間の姿に戻れ」

 

そう、俺がこの地に来たとき

人間は居なかったが

ピンポン玉になった人間が身を隠していたのであった。

 

「ぁぁあーお帰りなさい〜ちょっとまってねぇ」

 

ピンポン玉がそう言うとムクムクと人間の姿に戻った。

見た目は、小汚い人相をした顔色が緑の年配の男だ。

 

なんだ、この汚い人間は。。。

 

「おぃ咲夜、俺たちも人間の姿に戻るぞ」

どすっ!!!

と、俺はドレアムにぶつかられた。

 

「今のお前は、どうせ人間に戻り方もすぐには出来ないから。悪いこの方法で許せ」

と、

痛みを受けた俺は、いぶし人間に戻ることが出来た。

 

「あんたも人間か、いやこないだ来てたな。なんの様だ?」

 

ピンポン玉のおっさんが喋りかけてきた。

 

その前にアンタの身分を説明しろ。

ドレアムは口を開いた。

「咲夜、こいつは昔 俺とお前がここで生まれ育った時に俺たちの世話をしてくれたアキトシだ」

 

なに?俺にはそんな記憶がない。

見に覚えがなさすぎる。

 

「ぉ、お前、あのときの咲夜か?見た目が随分違うが」と、汚い身振りをしながら

近くに来た。

 

に、におぅ。

吐き気をもよおしたが、ドレアムと俺を育てたらしい人物だ。 

 

少し我慢しよう。

 

クンクン、クン。。んんんん!!!

 

「咲夜!!ほんとうに咲夜なんだな!!」

 

どうやら俺の匂いで分かったらしい。

 

一度訪れたときは蜘蛛としてだった為か

どうやら気付かなかったらしい。

 

「思い出に慕ってる暇はない。

すまんな、アキトシ実は。。。」

 

「待て、ドレアムこんな所で話さなくていい。

いつ、あいつらがここに来るかわからんからな。

身を隠せる場所に案内する。」

 

そんなことより風呂に入ってるのか?こいつは、

臭すぎで鼻がもげそうだ。

 

それにこの危険が迫ってるような言い回し確実に良くない事が今後起こる予兆じゃないか。

 

「行くぞ咲夜!」

と、何故かアキトシの後ろを先に歩かせるドレアム。。

 

アンタも臭いが、耐えれないんだな。。。

 

数分歩くと、地下壕の様な所に着いた。

 

「ここならゆっくり話せるが、手短に説明してくれ」とアキトシが開口した。

 

「手短にか、まぁ良い。俺たち二人の身分がスプチューバでローランド以外の人間に知られてしまった。」

とだけ、ドレアムが話すと直ぐに

「それは、まずい。やはりな、この地にもローランド以外の人間が数日前からチラホラ来ている。

その事が原因かもしれない、俺たちボールの意志を持った生物は混血じゃない人間にボールになれることや、存在を知られると闇に葬られる。だから、この地で俺はボールとして人間に悟られず生活をしていた。世話をしてやったのに恩を仇に返しやがって!!」

 

緑色の人相がみるみる内に鬼の形相になっていった。

 

「すまん、それもわかってる。だから急いでこの地に戻ってきた。」

 

「まぁバレてしまったものは、仕方ない。。今からお前らしないと行けないことは、外部に俺たちの存在がこれ以上広がらない様に確実に情報を盛ってる生物を排除しなければならない。

その意味を、分かってるだろ?ローランドは、今まで例外で、あったが。お前らが信用しているからこそ始末しないと行けない。」

 

ん?ローランドは、昔から俺たちの存在を知っていたのになんで今更?

ドレアムは、沈黙の中

鼻を抑えてる。

 

この異様な空気の中、臭いの事を忘れていたが

ドレアムの仕草を見ると俺も再び吐き気がしてきた。

 

苦しそうに鼻声でドレアムが口を小さく開いた

なるべく空気を吸わないように。

 

「やはり、その手段しかないな。ローランドさんには悪いが、手遅れになる前にやるしかないな。」

 

俺は、仮にも本当の父親じゃない人間を殺めたが一度ならず二度も恩義を受けたローランドを始末しないと行けないこの状況を飲み込めずにいた。

 

が、そんな悠長な事を考えてる様子では無さそうだ。

 

「ドレアム、咲夜、お前たちの気持ちは、解る。だが、お前たちのその情だけでBの血族を失う事があれば人間界もボール界もあらゆる物のサイクルが狂う事になる。お前たちがやらなくても俺が始末することになる。」

 

どうやら、人間とボールには共存が出来ないが

古から伝わるテスナによる

科学反応分離を起こす。

 

人間がいるから俺たちが生きれる

ボールがいるから人間が生きれる。

と言う話を結構長く

臭い空間で聞かされた。。