せいきまつなしゃべり

このブログは、社会から遮断された生活を送ってきたアウタサイダー達へ送る 厳しさや社会での生き方のノウハウを愚民である私がレクチャーする日記です。今日も明日も割り箸の一本でカレーライスを食べたいです。そんな生活が出来ているあなたはどうぞこのブログからは回れ右してください。肉体労働者、SNS皆無者、チーマー、カラーギャング、砂糖と塩の区別がつかない若者達へ送るレクイエムです。

御霊同士 契 9話

ワキボウズは、

コカの正体が自分と同じ御霊であることを知り

勝手に外へ出てしまった事がバレ

コカの機嫌を損ねてしまった

色んな感情が押し寄せ

咄嗟に逃げてきたが

力尽きて道ばたで倒れてしまった。

 

次に目が覚めた時は、

 

いつものあの臭い臭いによって

 

 

ワキボウズは、再びコカにあの後

倒れている処をブルーシートテントへと運ばれていたのであった。

 

 

「目覚めた? なんで言うことが聞けない?」

 

再びワキボウズは、このままでは

何かしらで成仏されてしまうと思い

2度目の脱出を図ろうとするも

どうやら身体が全く動かない。

 

ピクリともしない身体

 

両手足をビニール紐で縛られていたのであった。

 

「ごめん、勝手に出て行って、そして急に逃げて、、怖くて、」

正直に俺は、そう話し始めた。

 

コカは表情を変えず

「二度目は無いから」と

釘を刺してきた。

 

この際、俺はもう話しておこうとおもい

 

「実は、復讐をしたいやつらがいて逃げたりしないから協力をしてほしい。」

 

コカは、さっきとは打って変わって明るい口調になり

「あたりまえっしょ」

 

すぐにワキボウズを縛っていたビニール紐を解いた。

 

ワキボウズは、これまでの事を

全て話した。

 

生い立ちから

自分が殺されたこと

坊主の中に入っている事

などなど数時間かけ一方的に話した。

 

コカについても、

 

どうやら不慮の事故によってこの世を去ってしまったが成仏出来ずに

フラフラと御霊として魂を宿し

こうしてこの地域でホームレスだった男の身体に入り込んでホームレス風に生活をしている

とのこと

 

不慮の事故についてワキボウズは、触れてみた。

 

「長くなるけどいいか?」

 

よくわないけど聞いておこう。

 

このテントの中にバービー人形の右足だけ

一杯あるだろ?

 

これは、つまりその

俺の趣味なんだ。

 

この趣味のせいで俺は

バービー人形が売っている店舗へ

いつものように出向いたが、

バービー人形がこのご時世に万人の人気が薄くなり

いつもの所に陳列されていなかった。

 

聞いたよ俺は、店員に

 

「いつもの、ありますか?」

ってね。

 

じゃあなんて言ったと思う?

 

店「時代遅れだから廃棄対応で倉庫に置いてます」

 

その言葉を聞いた時に俺は、

生まれてこの方、一度も怒った事が無かったかが

店の中で発狂したんだ。

 

直ぐ様、警備員を呼ばれたが

 

俺は、その置いてあるらしい倉庫らしき場所まで

逃げ込んだ

 

するとどうだ、

 

そこには、

 

無惨にもバービー人形の右足しか無かったんだ。

 

廃棄処分に

時代遅れで

 

そんな理由でこの仔たちをこんな目に合わせて

 

俺は怒り狂って口に入るだけのバービー人形の右足を

入れ込んで

 

そっからわかるだろ?

 

窒息でこの世とオサラバしたんだ。

 

だがな、俺の愛はバービー人形に届いたんだろう

 

何故かここの元、住人のホームレスの男が

俺が食べ残した

バービー人形の右足が家中に転がってたんだ。

 

直ぐ様、俺は

今の身体の男に入り込んだって訳さ。

 

ワキボウズや第三者の天の語りべも

感じ取ったであろう。

 

聞かなきゃ良かったと。

 

ワキボウズは、苦笑いしか出来なかった。

 

「大変だったね。」 

 

ただの変態じゃないのか?

 

にしても、なんで右足だけここにあるかは理解し難いが知り得た。

 

それともう一つ、疑問が

 

既に自分たち以外の人間から身体や存在が見えていない事も

聞いたが、

これは、普通に自分たちがオバケだよぉ〜

みたいなテンションで対応されたから

 

ワキボウズは、スマホを返してほしいと

話題を変えた。

 

すると、おちゃらけていたコカは

表情を曇らせ

「それは無理っしょ」と、

 

スマホは、もうこの際、どうでもいい

多分

いや、しつこく粘ると

成仏させられそうとワキボウズは察した。

 

何はともあれ、コカと再び分かち合い

真の目的である

 

身内を報復すると言う目的に一歩でも

近づいた気でいた

ワキボウズであった。