せいきまつなしゃべり

このブログは、社会から遮断された生活を送ってきたアウタサイダー達へ送る 厳しさや社会での生き方のノウハウを愚民である私がレクチャーする日記です。今日も明日も割り箸の一本でカレーライスを食べたいです。そんな生活が出来ているあなたはどうぞこのブログからは回れ右してください。肉体労働者、SNS皆無者、チーマー、カラーギャング、砂糖と塩の区別がつかない若者達へ送るレクイエムです。

ワキガマンwith坊主 4話

ものの見事に坊主の脇に侵入

 

いや、脇と一体になったワキガマンは、

坊主の脇のふっとい血管を頭の方まで上り詰め

ものの数分で脳まで寄生していった。

 

木魚を叩いているのは先程の坊主ではない。

 

この俺

 

ワキボウズ

 

まぁなんとでも呼んでくれ

 

俺はこれから

ワキボウズとして坊主の身体を間借りして

憎き社会や両親へ復讐をする為に

 

闘いの狼煙をお経の如く唸りを上げた

 

ふと身体を擦り

懐に入った2枚の小判は

金色の紙に包まれたチョコだったことに気付く。

 

俺は、憎しみと悲しみが一気に込み上げた

 

怒り泣きながらむしゃむしゃと小判型のチョコを口にする。

 

これが生まれ変わって初めての食事か、

哀れだな

 

恨んでいる人間から恵まれた食べ物を口にする

殺められた俺。

 

無機質でこだわりもない

ただのチョコが上手いことは

俺もしってる

そんなことはどうでもいい。

 

まずは、せめて

自分の亡骸を骨の燃えカスとなった

物を見に行く。

 

何やら棺桶の右内側に黒色の固まりがある。

 

俺は先程前何百℃まで熱せられ湯気が出ているにも関わらず

黒いものに手を伸ばした。

 

この際あればトングとかさえばしがあれば吉です。

 

手に負う火傷など考える暇なく

俺はすぐに気付いた。

 

死ぬ間際まで使用していた俺のスマホだ。

 

なんと、高温に熱しられた筈のスマホは燃えることも溶ける事もなく

無傷で形を残しいた。

 

無類のガシェット好きだった生前のワキガマンは、

親父のクレジットカードを使い15万もする

高温防水防弾スマホケースを取り付けていたのである。

 

俺は手に取ったスマホの画面を眺めた

 

死ぬ直前までに打っていた記事が残った

ままであった。

 

そのまま更新した。

 

このスマホをもう、両親や身内が取りに来る事もないだろうし

まさか、スマホがそのままになってるなんて

考えまい

俺は、ワキガマン

俺自身のスマホを手に入れたのである。

 

そーいえば、死に際に兄弟から

ラインが来ていた事を思い出した。

 

見てみると

 

「お前に貸したモンパチのアルバムだけは絶対に取り戻す」

 

と、

 

2度、いや4度程見返した。

 

たしかにモンパチのアルバム。。が。。

と書かれていた。

 

すまんが、借りた覚えがない。

家にあったから俺がフリスビーにして

外に投げ飛ばしたと言う

少年が故のおちゃらけエピソードが頭によぎった。

 

あれは、おにーたんのやつやったんや

 

殺す直前にこんなことをわざわざ送ってくるなんて

さぞモンパチが良かったのか時代がそうさせたのか

2000年代のJ-POPシーンの影響は今も尚、

頭を可笑しくさせていたことであろう。

 

俺は、

両親や身内に報復の策を考えることにした。

 

まず、生前祭を行う1ヶ月前から

両親は、実家を出ていった

俺の愚行に耐えられないとかなんとかで

 

もちろん兄弟からは、縁を切られているため

 

悲しいかな死に際にだけ会うことになった程度の間柄

 

つまり、現在

こいつらがどこでどういう生活をしているか

全く知らない

いや、教えられていない。

 

これは、まさしく

万が一俺が死にきれず仇討ちに来るだろうと

予定を立てて

しっかりと息子をぶちころすレールに沿って

1ヶ月前から発車していたってことか

 

気づかないよそれわ。

 

たしかに両親から

生前祭を勧められた時に1万あげるから

ちょっと付き合ってくれ

程度に誘われ

ウキウキわちわちにここに来たのが間違いだった。

 

ハメられたんだ。

 

どこに住んでいるかも判らない。。。

 

 

ラインでやり取りしてたじゃないか!!!

 

 

厳重に保管したスマホを再び手に取った

 

ワキガマンは、スマホを毎回

厳重に脇に挟む

入れ込んでいる為

この様な表現になったことを説明しています。

 

ちょっとまて

 

たかが、LINEを知っているだけで

電話帳には何も情報が入っていなかった。

 

20になった時に初めてスマホを渡された時には

電話のかけ方やLINEとか諸々の機能を

両親から教わったが

まさか、身内の連絡先を入れてくれてなかったとは

 

俺が家から出ない

交流する場も行かない

 

コミュニティに参加するといっても

いつも2次元だけだったとしても

この扱いはどうなん?

 

働くこともしない俺に買ってくれた

毎月のスマホ代も払ってくれていた事を考えると

何も言えまいワキガマン。

 

そんなことより

俺からLINEで連絡なんて

到底出来ない。

 

なぜかって?

 

殺した相手から連絡が来たら怖いでしょ

コワイだけじゃなくて

また殺しにくるでしょこれ。

 

今の俺の立場は

ワキボウズ

 

ワキガマンのフリをしてLINEなんてしてしまったら

俺が坊主の身体を乗っ取っている事がバレてしまう。

 

 

ワキガマン、気づいてくれ

坊主がワキガマンのスマホありましたよ

と親切心で身内なりなんなり

復讐相手を呼べばいい事だろ?

 

と、なぞの声はワキガマンに助言をしていた。

 

もちろんワキガマンは、そんな簡単な事に気づける脳みその持ち主ではない。※

 

俺は、スマホをじっと眺め

どうするか考えこんだ

結果、癇癪を起こして

 

スマホを食べてしまった。

 

次回、ワキガマン 坊主の身体を使ってあれやこれやする。